一番大切なのは元気に学校に通うこと
雪降る中、大谷小の入学式。11人が入学
*メールマガジン「おおや通信 80」 2012年4月6日
東京では桜が満開のようですが、山形はまだ冬です。今日も、未明から雪が降り続きました。今年は「春まだ浅き」ではなく、「春まだ遠き」という風情です。そんな北国の農村にある小学校から、入学式の校長あいさつをお送りします。
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いつもの年なら「春爛漫」という時節なのですが、今年の春はかなり変わっています。朝から雪がのしのしと降りました。学校のグラウンドも一面、まだ白い雪に覆われたままです。あたたかい春の風を待ちわびる中での入学式になりました。
11人の1年生のみなさん、入学おめでとうございます。
つい先日、みなさんが通っていた「あさひ保育園」で卒園式があり、私も出席させていただきました。そこで今日は、そのおさらいから始めたいと思います。卒園式では、来賓の方々からたくさん御祝いの言葉をいただきました。その中に、とっても大切な教えがありました。それは何だったでしょうか? 覚えていますか?
それは「何よりもまず、交通事故に気をつけましょう」という教えです。鈴木浩幸町長がおっしゃっていました。毎朝、学校に行く時、そして学校からおうちに帰る時、車には十分に気をつけなければなりません。ふさげて道路に飛び出したりしては、絶対にいけません。毎日、元気に学校に通って、元気におうちに帰る。まず、これをしっかりと行うことが大切です。分かりましたか?
次に大切なこと。それは、学校で自分の好きなこと、得意なことを見つけることです。本を読むのが好きなひとは、静かに本を読みましょう。駆けっこが得意な人は、雪が消えたらグラウンドを思いっ切り走りましょう。絵を描いたり、歌を歌ったりするのが好きな人は、たくさん絵を描き、たくさん歌いましょう。「元気で楽しい学校」――それが大谷小学校のスローガンです。毎日、元気に学校に通い、教室にいるのが楽しくなるような、そんな学校を一緒につくっていきましょう。
3番目は、私からのお願いです。みなさんは保育園を卒業して、きょうから小学生になりました。これまではお父さんやお母さん、おじいちゃんやおばあちゃんのお世話になってばかりだったかもしれませんが、これからはそれではいけません。おうちの中で自分にできることを探して、毎日、ちゃんとお手伝いをするようにしましょう。小さな事でいいのです。例えば、朝、起きたら、自分の布団は自分でたたむ。ご飯を食べる時に、みんなの茶碗を並べてあげる。そうしたことを自分で見つけて、おうちの人のお手伝いを毎日するように心がけましょう。分かりましたか。
2年生から6年生のみなさん。11人の1年生を迎えて、大谷小学校の生徒は78人になりました。去年より少し少なくなりましたが、その分、みんなで補い合って、より良い学校になるように頑張りましょう。慣れない1年生の面倒をよく見てあげてください。
保護者のみなさま。お子様のご入学、おめでとうございます。いつの時代であっても、子どもを育てるというのは容易なことではありません。お一人お一人、語り尽くせぬほどのご苦労をされたことと拝察いたします。お子様を大谷小学校に入学させていただいたことに、教職員を代表して心から御礼を申し上げます。
子どもたちは、小学校の6年間でいろいろなことを吸収し、驚くほどの成長を遂げます。保護者の皆様方と手を携えて、私たちはその成長を促し、支えるために全力を尽くすことをお誓い申し上げます。
ご来賓のみなさま。きょうは雪が降る中、大谷小学校の入学式にご臨席たまわり、誠にありがとうございました。子どもは家庭と学校に加えて、地域の力で育っていくものですが、朝日町には地域全体、町民みんなで子どもを育てていこうという、そういう気概があふれています。さまざまな場面で、学校の運営を支えていただいていることに改めて深く感謝申し上げます。
今後とも、より一層のご支援とご協力をたまわりますようお願い申し上げて、入学式のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。