NPO「ブナの森」は、地域おこしを目的として2010年(平成22年)3月に山形県西村山郡朝日町で設立されました。この地域の大きな資産の一つは、山形県を南から北へと流れる最上川です。最上川は日本三大急流の一つとして知られ、流域の大地と田畑をうるおし、かつては舟運の川として経済と生活の大動脈でした。

 NPO「ブナの森」は、この母なる川を「人々が愛着をもって見つめ、親しむ川として甦らせたい」と願い、その試みの一つとして「最上川縦断カヌー探訪」の開催に取り組むことにしました。

 「カヌー探訪」は速さを競うレースではありません。最上川をゆったりと下り、その豊かな自然を楽しんでいただく企画です。ただし、最上川には川下りの難所がいくつもあります。また、春先は雪解け水が滔々と流れ、転覆時の低体温症を警戒しなければならない川でもあります。

 このため、このイベントでは経験豊かなカヌーイストに参加を呼びかける予定です。事故防止の観点から、経験の浅い方には参加を見合わせていただきたいと考えています。当初は1泊2日の日程とし、態勢を整えて、将来は上流から日本海の河口までの探訪をめざします。

 私たちの地域のもう一つの大きな資産として、雄大な朝日連峰と飯豊連峰があります。両連峰の山麓に広がるブナ林は、豊かな森を形成し、最上川の水源となっています。NPOの名前は、冬の寒さに耐え、雪解け水を得て芽吹くこのブナの森にあやかったものです。


*このページにある「おおや通信」と「雑学の世界」には、「ブナの森」代表の長岡昇が朝日新聞在職中に書いた 記事や社説、コラムも掲載されています。在職中の記事などの著作権は朝日新聞社にあります。 このため、これらの記事や社説、コラムについてはすべて、個別に朝日新聞社の許諾を得て掲載しています。 無断で複製や転載をするのは著作権の侵害になります。


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